精子にいい食事、悪い食事とは?男性不妊の基本、食生活のハナシ

2020.12.25
なぜジャンクフードは精子に悪いのか

男性不妊の解決には精子力の向上が不可欠だ。そして精子を作るのは日々の食事に他ならない。では一体、どのような食生活を心がけるべきなのか。男性不妊の専門家である杉山産婦人科の寺井一隆医師に話を聞いた。

不健康な食事や肥満体型が精子にとって良くないということは、どこかで耳にしたことがある方も多いと思います。では、それはなぜなのでしょうか?

なぜジャンクフードは精子に悪影響なのか

これは2016年に書かれた、systematic reviewの表ですが、不健康な食事は脂溶性毒素が上昇して、エストロゲンを過剰に分泌させてしまいます。また、不摂生を続けて肥満になると、酸化ストレスが上昇します。体の酸化を加速させる活性酸素が増加すると精子形成に悪影響を及ぼします。さらに脂肪細胞は男性ホルモンの一種であるテストステロンを減少させます。当たり前ですが、男性ホルモンが減少すれば精子形成が低下します。

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活性酸素の増加と抗酸化力の低下により、「酸化ストレス」が増加します。この酸化ストレスの増加は精子形成を阻害するだけでなく、精子のDNA損傷率が増加することが知られています。

ではどのような食事がいいのか。わかりやすく言えば、緑黄色野菜、フルーツやシーフードが良いという報告があります。また、小麦粉は全粒粉、脂肪の増加が良くないので、牛乳は低脂肪乳、肉は鶏肉が良いという報告もあります。一方、脂肪分の多い食事や加工食品や加工肉は、とりすぎると良くないといった報告があります。ただ、加工食品をまったく摂らないで生活するのはなかなか難しいと思いますので、摂取しすぎないよう意識することが大切です。

食生活を改善してもいきなり精子の状態は変わりません。精子の元になる細胞が精子になって出てくるまで3カ月と言われているので、最低でも3カ月間は継続しないと、検査結果は変化しません。日頃から食生活に気をつけることが必要です。また、最近ではプレコンセプションケアという言葉で妊娠を考えながら自分たちの生活や健康に向き合うという考え方が広がり、国立成育医療センターではプレコンセプションケアセンターhttps://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/index.html

が情報を発信していますので、ホームページなど参考にされるとよいと思います。